【眠っていた「名著解説」×飲食店「マーケティング」Blog】

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【I make a 中毒者】『僕らはそれに抵抗できない』part②

現代社会で最も人を「中毒者」にしているビジネス。

それがスマホだ。

IPhoneをつくったスティーブジョブスが一番よくわかっている。

詳しくはこちらを読んで欲しい。

 https://yoshiyoshiyoshix.hatenablog.com/entry/2020/05/28/120224

 

では、

具体的にどうやって

「依存症ビジネス」をつくっているのか?

 

 

■make a 中毒者の黄金鉄則!?

黄金の鉄則が6つある。

鉄則のいずれかをひとつでも満たしていれば、人はそれに「のめり込む」

複数を満たしていれば「中毒度」は倍増だ!

 

人の心理を巧みに利用した、この鉄則。

みなさんもきっと実感があるはずだ!

 

それぞれについて説明していこう!

 

 

①「手に届きそうな目標」がある。

 

あなたが市民マラソンに出場したとする。

今まで練習の時のベストタイムは4時間5分だった。

本番では、なんとか「4時間」を切りたい!

そう願う。

なんとか走りぬき「3時間58分」でゴール!

 

念願の「4時間切り」が叶う。

 

この「4時間切り」が手に届きそうな目標だ。

少し頑張れば実現できる。

そのことに人は過剰に反応する。

 

その証拠がある。

世界中のあらゆる市民マラソン大会で

ゴールタイムの人数分布を見たところ

「〇時間56分~〇時間59分」が多くなるのだ。

 

 

そして、「4時間」をきった後、

あなたはどうなるのか?

今度は「3時間30分」を切ろう!

という新たな目標を立てずにはいられない。

これは「進歩」ともいえるだろう。

しかし、見方を変えれば

決して終わりのないものを求め続ける「中毒」だ。

「何故、3時間30分を切る必要があるの?」

という疑問に合理的な説明など出来ないからだ。

あえて答えを言うなら、

「その目標を達成することに

麻薬的な快感を僕は感じるからです」

 

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②ランダムにフィードバック(反応)がある

 

子供のころ

マンションのエレベーターの階数ボタンを

すべて押したことはないだろうか?

きっとあるはず。

テンションがあがり、そして大人に注意されるw

 

何故、テンションがあがるのか?

「罪悪感」もあるだろうが、

脳的には「自分がしたことのフィードバック」に

快感を覚えるからだと説明できる。

つまり「ボタンを押す」という行為に対して

「ボタンが光る」というフィードバックがもらえる! 

これと同じ快感が大人でも欲しいのである。

 

エレベーターのボタンはすべてに

「ボタンが光る」というフィードバックがもらえるが、

これがランダムになると効果倍増!

快感が欲しくて欲しくてたまらない。

 

FacebookInstagramの「いいね」がまさにそれ。

あなたが投稿する。

それに対して何件「いいね」がつくかわからない。

前の投稿では「100いいね」だったのに、

今回は「40いいね」だけ。

つまり、「いいね」というフィードバックがランダムである。

 

では、「40いいね」を貰ったあなたはどうするのか?

今度こそ「120いいね」を貰おう!

そう思って病み付きになる。

つまり「中毒者」になる。

 

「いいね欲しい中毒者」の完成だ!

そのために、わざわざ映えるスポットに出かけたり、

他のユーザーに「いいね」しにいく。

そうすることで、そのユーザーから「いいね」を返してもらいやすい。

返報性の法則といわれるものだ。

 

Instagramは麻薬の売人!?

 

こんな話がある。

数年前、Instagramのチャットボットを開発・販売した会社がある。

チャットボットとは、

簡単にいえば

Instagram内に小さなおじさんが入って、

他人の投稿をいいねしていく」というもの。

いわゆるAIツールのひとつだ。

発売直後、好評だったこのソフトだが、

ほどなくしてInstagramFacebook社)から禁止要請を受けた。

具体的には

そのチャットボットを使ったアカウントはBANされることになった。

 

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※補足だが、InstagramFacebook社のもの。

InstagramFacebookの傘下である。

 

Facebookは古いー。

おっさんのもの。

時代はインスター!

そういう10代女子がよくいるが、反論したい。

「どちらにしても、Facebookの手のひらで転がされてるだけだから!」

 

 話を戻そう。

なぜ、チャットボットの使用禁止したのか?

それはFacebook社の「中毒者作成ビジネスに邪魔だから」だ。

チャットボットを作成した会社の社長はこんな言葉を残している。

SNSのいいねは現代のドラッグだ。

ドラッグ界でいうとFacebook社は売人。

私はそのドラッグを無料で配ってしまう新参者というわけだ」

 

つまり、

「中毒者」がそれゆえに何度も

アプリを開かせることがFacebook社の目的。

にも関わらず、それを自動でやられたらたまらない。

俺たちの中毒者ビジネスを邪魔するな!

そういうことだ!

 

あなたが出かけるとする。

きれいな景色をこの目で見て

想い出に残したいからスマホで撮影するのか?

スマホできれいな景色を撮るために撮影するのか?

 

後者なら、中毒者の一人かも知れない。

 

part③に続く。

https://yoshiyoshiyoshix.hatenablog.com/entry/2020/05/29/191305